ID Tag for Seating

J-DATA and Happinet Develop Technology for Cell-Phone Ticketing (ID Tag for Seating, etc) 


携帯電話をチケットに ジェイデータ・ハピネットなどが技術『IDタグに座席・決済情報』

情報技術関連ベンチャーのジェイデータ(京都市、佐々木耕司社長)など三社とがん具卸のハピネットは共同で、携帯電話をコンサートなどのチケットとして利用する技術を開発した。携帯電話に非接触IDタグ(管理票)を接続し、チケット販売会社が送信した決済確認のID(身分証明)や座席番号のデータを書き込む。データの暗号化も可能なため、偽造の心配もなく「チケットレス」を実現できる仕組みとして、チケット会社などと連携したモデル事業を2001年中に始める構想だ。


暗号化で偽造を防止

ジェイデータ、ハピネットとテレミディック(川崎市、羽山雅英社長)、クラリネット(東京・港、石川勝社長)の4社が新技術を開発した。ビジネスモデル特許を特許庁に申請している。
チケットの利用者はイベント雑誌に掲載している数字コードを携帯電話に入力して目的のイベントを予約する。クレジットカード番号を入力することで料金を決済する。
チケット会社が決済を確認すると、ID番号や座席番号などをメールで返信する。
携帯電話は受け取ったデータを自動的に追記型タグに書き込む。入場時は簡易読みとり機でタグのデータを確認するため手軽に利用できる。
数字にして約200桁のデータを受信し書き込めるため、IDを暗号化して送信することも可能。4社は携帯電話でチケットを予約するだけでなく、チケットの印刷・郵送も不要にするシステムの需要は高まると見ている。
携帯電話の画面にチケット情報などを配信する技術はすでにあるが、新システムはバーコードの読み間違いなどの心配もなく、実用化しやすいという。
4社では、ぴあ(東京・千代田区)などチケット販売大手やイベント企画会社などに今回のチケットレス・システムの採用を働きかける。2001年中に地域限定型のイベントなどで実用化したいとしている。
ジェイデータが数字コードでネットに接続する技術、テレメディックがデータ送受信と書き込み、クラリネットがIDなどデータ管理の技術を主に担当した。
チケット会社やイベント会社と連携したシステム実用化はハピネットを中心に進める。この技術はイベントのチケット以外にも、映画館の座席予約やレンタルビデオ店などの会員管理に使えると見ている。

2000/12/1 日経産業新聞

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